「プラチナは種類によって価格が変動するって本当？」
「プラチナっていくらで売れるんだろう？」
「プラチナにはどんな価値があるの？」
このように考えたことはありませんか？
プラチナは、特有の美しさと希少性、化学的な安定性を兼ね備えた貴金属です。資産やジュエリー、工業用などさまざまなニーズががあり、種類ごとに異なる資産価値を持ちます。
この記事では、プラチナの種類や種類ごとの用途、価値について解説します。プラチナの買取価格や価値について興味がある方は、ぜひ読んでみてください！
プラチナは種類(純度)ごとにランク分けされる
プラチナは純度ごとに種類を分けており、種類によって用途や価値・ランクが変わります。ここでは、よく見かけるプラチナの種類と、種類ごとの用途や特徴を見ていきましょう。
種類(純度)は刻印で確認できる
プラチナを使用したものには「Pt999」「Pt950」のような刻印があります。プラチナを意味する「Pt」と、プラチナの純度を示す数字の組み合わせです。プラチナの純度は千分率で表記されており、「Pt999」と記載されている場合は「純度99.9％のプラチナでできている」という意味になります。
インゴット（延べ棒）ならフロント部分、指輪なら内側、ネックレスなら留め金に刻印されていることがあるため、プラチナの種類を確認してみましょう。
Pt999(Pt1000)
Pt999またはPt1000と刻印されているプラチナは、純度99.9％のいわゆる「純プラチナ」であることを示しています。
以前はPt1000と刻印されていましたが、プラチナの純度を100％にすることは現実的には不可能で、99.95％が限界とされているため、現在はPt999という表記が一般的です。Pt1000もPt999も「最も高い純度に製錬され、プラチナの含有率が限りなく100％に近い」ということを意味しています。
Pt999のプラチナは主にインゴットや工業用の素材として流通していますが、日本ではプラチナの和名「白金」と純プラチナから「純白」という意味合いを込めて、Pt999の結婚指輪を選ぶケースも増えているようです。
Pt950
Pt950と刻印されているプラチナは、純プラチナに5％の混合物が含まれていることを意味します。
プラチナは柔らかい貴金属です。純プラチナよりも、割金（わりがね）を混ぜたPt950のプラチナの方が硬度や輝きを出すことができるため、ジュエリーで好んで使われます。
また、国際基準ではPt950以上の純度のものをプラチナの商品としており、世界的にはプラチナジュエリーといえばPt950のものがほとんどです。
Pt900
Pt900(純度90％・混合物10％)のプラチナは、Pt999やPt950よりも強度が出るため加工がしやすい特徴を持ちます。そのため、日本国内で作られるプラチナジュエリーで好んで使われているのはPt900です。
割金にはパラジウムやルテニウム、銅などが使われます。パラジウムはプラチナ特有の白い輝きに似た貴金属で、美しい純白になるため人気の高い割金ですが、より安価にプラチナを楽しむためにルテニウムや銅を混ぜるものもあります。
Pt850
ISO国際標準化機構や日本ジュエリー協会では、Pt850(純度85％・混合物15％)までをプラチナと認めています。Pt900よりも更に高い強度を出せるため、ネックレスのチェーンなどによく使われています。
割金が多く使われているぶん、手ごろな価格で購入しやすい点がメリットです。ただし、高純度のプラチナと比べると錆びやすいため、こまめにお手入れする必要があります。
その他（Pt850未満のもの、Pmの表記）
Pt850未満のプラチナは、日本では正式なプラチナの商品には含まれませんが、より安価にプラチナを楽しめます。ゴールドでいう「18金」と同じ純度のPt750や、Pt650などもよく見られます。
1960年ごろまではプラチナを「Pt」ではなく「Pm」と記載していました。そのため、アンティークなどの古いジュエリーでは「Pm」という刻印が見られます。一般的に、Pmと刻印されている場合はプラチナの純度が70～85％程度とされていますが、当時は今よりも純度の正確さでなかったことから、実際はそれよりも低い可能性が高いとされています。
刻印がない場合
基本的には、インゴットでもジュエリーでも、プラチナの商品には刻印があります。もし刻印が見つからない場合は、プラチナを使っていない可能性が高いでしょう。
プラチナのレプリカとしてニッケルが使われることがよくあります。プラチナは磁石に反応しませんが、ニッケルは磁石にくっつく性質があるため、プラチナかどうかを判断する際には磁石を近づけて確認してみましょう。
たたし、磁石に反応しない素材が使われている場合もあるため、磁石に反応しなかったからといってプラチナであると断言することはできません。
刻印がない時点で、価値を判断することが難しいため、自分で判断せずに買取業者や専門家に見てもらうことをおすすめします。
プラチナは種類(純度)ごとに性質が異なる
プラチナが割金を混ぜて種類を分けているのは、純度ごとにプラチナの性質が変わるからです。
ここからは、プラチナが種類ごとにどのような性質を持ち、どのように使い分けられているのか見ていきましょう。
純度が高いほど柔らかく、加工しやすい
プラチナは純度が高いほど柔らかく、変形しやすい性質を持ちます。また、酸や塩素などの腐食に強く、錆びにくいため、工業用素材としてのニーズも高い金属です。
また、プラチナは見た目の美しさや希少性の高さから、ジュエリーなどでも好まれます。ただし、純度が高いほど柔らかいため、純プラチナで指輪やネックレスをつくると、立爪がゆるんだり歪んだりしてしまい、細緻な装飾には不向きです。
硬度が高いほど加工がしやすくなるため、ジュエリーやアクセサリーにプラチナを使用する際は、パラジウムなどの貴金属を混ぜて硬度を出します。
純度が高いほど価値が高まる
プラチナは純度が高いほど価値が高まり、プラチナ以外の比率が増えるほど価値が下がります。そのため、資産として保有する際は、Pt999（Pt1000）の純プラチナをインゴット（延べ棒）にして保管されるのが一般的です。
プラチナの価値は日々価格が変動しており、レートを調べるとPt999（Pt1000）、Pt950、Pt900、Pt850といった種類ごとに価格が異なります。
ただし、プラチナには、資産として価値（買取価格）だけではなく、ジュエリーとしての価値が加わる場合があります。
割金がまざって「純プラチナ」としての価値は下がったとしても、ジュエリーのデザインやブランド、組み合わせる宝石の品質や希少性などが加わると、プラチナの純正さとは異なる「ジュエリーとしての価値」が評価されます。
プラチナの買取で高値がつく理由
プラチナは資産だけではなくジュエリーとしても人気がありますが、人気の理由は美しい見た目だけではありません。プラチナがなぜ高値で取引されているのか、なぜ資産、ジュエリー、工業と幅広く使われているのか、その理由を見ていきましょう。
見た目が美しく、希少性が高い
プラチナの和名は「白金」と書きます。その字面のとおり、金のような美しい光沢と、白い輝きが魅力です。その美しい輝きには「プラチナホワイト」という呼び名がついており、他の金属には無い独特の美しさを持ちます。
買取価格だけで見ると金に負けていますが、産出国は南アフリカ共和国、ロシア、ジンバブエ、北米に限られており、希少性は金よりも高いです。また、鉱石からプラチナだけを取り出すのにかかる膨大な手間と時間がかかる点も、プラチナの希少性を高めています。
傷がつきにくく、劣化しにくい
プラチナは、酸化しにくく融点が高い性質を持っており、化学的に安定しています。この性質を持っているからこそ、プラチナの美しい輝きを長く保つことができます。劣化しにくいという性質をもつからこそ、プラチナの価値が落ちにくく、資産として長く保有することが可能です。
また、この金属としての性質は、日本のような寒暖や湿度差がある気候でも長期保管が可能です。また、汗や水などにも強いため、家事や温泉、スポーツなど幅広いシーンで着用できます。普段使いでも劣化せずに長く使えることから、日本では結婚指輪や婚約指輪にもよく使われています。
金属アレルギー反応が出にくい
プラチナや水や汗に強く、化学変化が起きにくい性質から、他の素材に比べてアレルギーの反応が出にくい金属です。金属アレルギーが起こりやすい人でも安全に身に付けることができることから、指輪やネックレスだけではなく、手術用のメスやペースメーカーなどの医療器具にも活用されています。
割金の素材によっては金属アレルギーが出やすくなるため、Pt950やPt999といった高純度のプラチナは特に価値が高いといえます。
加工しやすく、さまざまなニーズがある
プラチナは、さまざまな割合や素材で混合し、硬度を調整することが可能です。その柔軟さと加工のしやすさから、ジュエリーやアクセサリーとして好まれます。
また、化学的な安定性を持ち、性質が変わりにくく劣化しにくい素材でもあります。そのため、自動車の排気ガス浄化装置や触媒、電極などの工業用素材として活用されており、資産価値のある貴金属として取引されたりしています。
ジュエリーとしても、資産としても、工業用にもニーズがあるため、プラチナの価値がなくなることはないでしょう。
プラチナの種類(純度)ごとの買取相場は？
プラチナは、持ち込んだときの相場によって査定額が大きく変わることもあります。そのため、プラチナの売却を検討しているなら、買取相場についての知識は必ず押さえておきましょう。
プラチナの買取価格は日々変動する
プラチナは国際市場で取引されており、買取相場は日々刻々と変動しています。また、種類によってそれぞれ買取価格が異なるため、プラチナを売却する際は必ず事前に買取価格の相場をチェックしておきましょう。
事前に相場をチェックしておくことで、相場が高いタイミングで売ることができ、査定で相場よりも明らかに安い金額を提示された場合でも、妥当な金額でないことに気づきやすくなります。
賢く運用し、資産を増やすためにも、しっかりと純度ごとの相場を確認し、高値がつくタイミングを計りましょう。
2024年11月の買取相場
直近3ヶ月（2024年11月時点）のプラチナの買取相場から、最低価格と最高価格を種類別にまとめました。
- Pt999：4,480円～5,490円
- Pt950：4,250円～5,210円
- Pt900：4,144円～5,083円
- Pt850：3,894円～4,776円
※いずれも1gあたりの価格
3ヶ月の期間でも、1gあたり900～1,000円程度の振り幅があることがわかります。100gの取引なら9万～10万円、500gの取引なら45万～50万円の差額が出ることからも、売却タイミングの重要性をくみ取れるでしょう。
プラチナは他の金属に比べて価格が変動しやすく、1日で100円以上のアップダウンが見られる日もあります。日々の相場によって売却額が大きく変わるため、売却の際は必ず推移を確認しましょう。
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まとめ｜プラチナの種類がわかれば価値を見極められる
プラチナの種類を知ることは、価値を見極める上で重要な要素です。価値を調べる際は、刻印を確認したうえで価格推移をチェックすることをおすすめします。また、レートによって日々価値が変動するため、売却する際は最も価値が高まるタイミングで査定に出しましょう。
プラチナは純度が高いほど資産としての価値は高まりますが、純度が低くてもジュエリーとしての価値が高い場合もあります。かんてい局では、プラチナの買取を積極的に行っているので、どのような価値がつくのか気になる方は、ぜひかんてい局へご相談ください！
