「質屋に怪しい物を持ち込むとどうなるの？」

「偽物や他人の物を質屋に入れたらバレる？」

「勝手に質屋に売られたらどうするの？」

このような疑問をお持ちではありませんか？

質屋を使わない人にとっては「経済的に余裕がない人が行く場所」という印象があり、なんとなく怪しいイメージを持っている方もいますよね。

この記事では「質屋は偽物や盗品などの不正な品物を取引していないのか」という疑問について解説します。質屋は本当に安全なのか興味がある方は、ぜひチェックしてみてください！

質屋に持ち込むとバレる不正な品物2つ

質屋は品物を担保として預かってお金を貸したり買い取ったりしている業者です。質屋に買取りされた品物は、中古品として一般消費者へ販売することで質屋の利益となっています。

一般消費者への販売が収入源となるため、中古品として販売できない商品は買取りしてもらうことができません。

質屋が不正な品物を誤って買い取った場合、その商品は販売できず、利益が損なわれるため、そのようなリスクを徹底的に排除しています。

偽物のブランド品

偽物のブランド品は精巧に作られているものも多く、一般の消費者には見分けることが困難です。そのため、品物を持ち込んだ本人も偽物と気づいていないケースもあります。

しかし、偽物のブランド品を一般消費者へ販売することは、商標法違反や商標権侵害にあたり、知らずに販売していたとしても質屋は厳しい処罰を受けます。悪質な違法行為とされており、中古品販売を行う業者としては絶対にしてはいけない行為です。

そういった事態にならないよう、不正な品物の取引は質屋で最も警戒されており、偽物を見抜くための対策も行き届いています。そのため、偽物のブランド品を持ちこんでも、質屋にはすぐに「本物ではない」とバレるでしょう。

警察に届けられた盗品

警察に届けられた盗品を質屋に持ち込んだ場合も、バレる可能性が高いです。質屋は、サービスの性質上、盗品を持ち込まれる可能性があります。そのため、不用意に犯罪に巻き込まれないよう、警察への捜査に全面的に協力している質屋がほとんどです。

警察に盗品の届け出があると、質屋へ盗品リストが提供され、情報が共有されます。質屋に持ち込まれた商品は、査定する際に盗品リストに該当していないかチェックされるため、盗品の持ち込みは質屋にバレるでしょう。

なぜ質屋に不正な品物を持ち込むとバレるのか

質屋のスタッフは、持ち込まれた品物を適切に査定しています。そのため、質屋が販売している中古品には、偽ブランド品や盗品といった不正な品物はありません。

なぜ質屋は不正な品物を正確に見抜き、取り除くことができるのか、その理由を見ていきましょう。

専門的な鑑定知識や経験がある

質屋の鑑定士は、ブランドごとの型や色柄に関する知識はもちろん、年代ごとの違いや型番など、商品に関する詳細な情報を日々収集しています。

ブランドが提供する真贋情報や最新情報も常にチェックしているため、一般消費者にはわからないような専門的な商品知識も豊富です。

また、ルーペや顕微鏡、紫外線ライトなどの機器を使い、商品の真価や品質を評価できる専門技術を習得しており、精度の高い査定が可能です。その知識をもとに日々査定したり、真贋を見極めるための研さんを積んだりして、多くの本物と偽物の微細な違いを識別する目を養っています。

偽物に関する詳細情報を共有している

質屋には特有のネットワークがあり、警察や他の質屋、専門家との情報交換が活発です。そのため、偽物の特徴や最新の詐欺手法、注意喚起の情報が常に共有されており、不正な商品には常にアンテナを張っています。

また、正規品のシリアルナンバーや特徴、偽物を見分けるポイントなどを記録したデータベースがあるため、記憶だけに頼らず明確な根拠をもとに偽造を識別することが可能です。

取引はすべて記録をとっている

質屋に持ち込まれ取引された品物は、すべて取引記録をとっています。取引記録を作成し、保存することは、質屋の義務にあたるからです。

取引記録には、品物の情報と合わせて顔写真付きの身分証明書や住所、名前、電話番号などの個人情報が記載されています。

そのため、もし不正な品物が持ち込まれたことが後でわかった場合でも、出所を追跡することが可能です。また、盗品の可能性がある場合は、警察が取引記録を調査することもあります。

その品物が誰によって持ち込まれたのかを記録することで、不正な取引や再犯の防止、犯罪の予防に貢献しています。

監視カメラなどの防犯対策を徹底している

質屋には、盗品や偽物などの不正な品物を持ち込まれるリスクがあります。また、買取りした高価な商品が店頭に並べられており、買取りや融資のための現金も店内に保管されているため、これらを狙われる犯罪を予防することが必要です。

そのため、取引記録に加えて、監視カメラや防犯システムを完備しています。これにより、万が一の事態が発生した際、取引記録や監視カメラの映像から迅速な犯人逮捕につながるほか、犯罪の抑止力となります。

また、監視カメラやセキュリティで安全を確保することで、利用客への安心感や信頼感にもつながり、質屋の営業そのものが犯罪防止に貢献する活動になります。

積極的に警察の捜査に協力している

盗品が持ち込まれる可能性があるため、その予防や牽制もかねて、質屋は積極的に警察の捜査に協力しています。警察への協力を行うことで、盗品などが持ち込まれるリスクや、盗品の流通への加担の抑止につながります。

また、偽物の販売や詐欺といった犯罪の抑止へ貢献することは、質屋というビジネスを取り扱う業者が果たすべき「社会的責任」のひとつです。

警察への積極的な協力体制を強化する姿勢は、質屋自身の身を犯罪から守ると同時に、業界全体の信頼性を高め、利用者の安全を確保することにもつながります。

質屋に不正な品物の持ち込みがバレたらどうなる？

大原則として、偽物や盗品といった不正な品物を質屋に持ち込んではいけません。もちろん、持ち込んだとしても質屋にはバレます。

しかし、フリマアプリや人からのもらい物など、本人も気づかないうちに不正な品物を入手してしまい、そうとは知らずに質屋に持ち込んでしまう可能性があります。そのような場合、質屋は利用者に対してどのような対応をするのか見ていきましょう。

盗品の持ち込みは警察に通報される

質屋は、犯罪に加担しないために、警察の捜査に積極的に協力しています。そのため、警察に届け出されている盗品が質屋に持ち込まれた場合は、すみやかに通報するよう義務付けられています。

基本的に、盗品とわかっている場合に質屋は買取りも質預かりもしません。仮に盗品を質預かりしてしまうと、持ち込みした人にはお金を貸すことになり、預かった盗品自体は警察に押収されるため、質屋は損をしてしまうからです。

その場では「当店の基準に満たないため、この商品を預かることができない」といった形で対応されることが多いでしょう。

偽物の持ち込みは買取り・質入れを断られる

質屋に持ち込まれた品物が偽物だった場合、質屋は買取りや質入れを断ります。偽物を持ち込まれた際は、通報されることはほとんどなく「基準に満たないため買取りや質預かりができない」という形で対応されます。

また、質屋では「偽物」「本物」とその場で結論付けることはありません。本物かどうかを鑑定できるのはブランドメーカーだけで、質屋は真贋について明言しない、という立ち位置です。そのため、知らずに偽物を持ち込んだとしても、取引を断られた理由を教えてもらうことはできません。

ただし、何度も偽物を持ち込まれると、今後一切の取引を断られる可能性や、警察への通報を含めた対応を取られる場合があります。

自分のものを勝手に質入れされたら返還要求できる

もし、自分の所有物が許可なく質入れされた場合、質屋に対して返還要求ができます。（質屋営業法22条、古物営業法20条）

ただし、質入れされた品物を無償で返還するよう要求する場合、その品物が「盗難品」でなければ適用されません。そのため、許可なく質入れされた商品が盗まれたことを警察に届け出ることが必須となりますので気を付けましょう。

基本的に、質屋は盗品を買取りまたは質入れしてしまうと損をするため、査定時に慎重に判断します。そのため、持ち込まれた品物が盗品である可能性を感じた場合、できる限り取引を断ることが多いです。

質屋を使って上げた利益の隠蔽は税務署にバレる

商品を安く仕入れて質屋に高く売ることができれば、その売買で利益を得ることができます。このような転売で収入を得ることは違法行為ではありませんが、一定以上の利益を得ると税金を支払う義務が生じます。

もしその収入を意図的に申告しなければ、「脱税のために利益を隠蔽している」とみなされることがあるため、注意が必要です。

質屋では、質入れや購入時に取引の詳細な記録が残されており、税務署が税務調査の際に記録を確認することがあります。不透明な収入があると税務調査の対象になる可能性があるため、質屋を利用して利益を得ている場合は正しく申告しましょう。

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まとめ｜質屋での不正な取引は通用しない

質屋では、利用者や従業員が犯罪に巻き込まれないよう、不正な取引を徹底的に排除する取り組みを行っています。偽物や盗品が混入する心配がないため、安心してご利用いただけます。

質屋は品物を預かってお金を貸したり、中古品の買取りをしています。急な出費でお金が必要な方や、不用品の買取り先を探している方は、ぜひご利用ください！